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7歳を過ぎたら「腎臓年齢」チェックを。ノア動物病院の年4回腎臓健診とは

7歳を過ぎたら「腎臓年齢」チェックを。ノア動物病院の年4回腎臓健診とは

「うちの子、7歳になりました。そろそろ何か検査した方がいいですか?」

そういう質問が増えてくるのが、ちょうどこの年齢のころです。
正直に言うと、7歳になった時点ですでに腎臓病の管理を始めるタイミングに入ったと考えてください。

猫の腎臓病は初期に症状がほとんど出ません。
7歳以降に定期的な腎臓健診を受けることで、「症状が出る前」に見つけることができます。

このコラムでは、なぜ7歳が節目なのか、ノア動物病院の腎臓健診で何がわかるのかを説明します。

このコラムでわかること

なぜ7歳から腎臓健診が必要なのか / 「腎臓年齢」という考え方 / ノア動物病院の年4回腎臓健診の内容 / 健診で何がわかるのか

1. 猫の腎臓病リスクが上がり始めるのは何歳から?

猫の慢性腎臓病は中高齢猫に多く見られる病気です。
15歳以上では約30〜40%の猫に認められるという報告があります。
7歳を超えると発症率が上がり始め、10歳以上になるとさらに急増します。

でも「15歳になってから気にすれば良い」わけではありません。
腎機能は一度失われたら回復しません。
腎臓病と闘うのではなく、「腎臓を長持ちさせる」ことが目標で、そのためには早く変化を捕まえることが最重要です。

7歳という年齢は、ちょうど「腎臓の老化が始まるかもしれない時期」であり、「今から管理を始めれば効果が大きい時期」でもあります。

2. 「腎臓年齢」という考え方

腎臓病のステージ分類はIRIS(アイリス)という国際的な基準に従って行われますが、数値だけ見ても飼い主さんにはイメージしにくいことがあります。

ノア動物病院では、わかりやすくお伝えするために独自の「腎臓年齢」という表現を用いて検査結果を可視化して説明しています。
医学的な正式用語ではなく、あくまでイメージとして捉えてください。

IRIS(アイリス)ステージクレアチニン(猫)SDMA腎臓年齢のイメージ
※あくまでイメージです
ひとことで言うと
正常Cre < 1.6SDMA < 14〜40代まだ若い腎臓
Stage 1Cre 正常SDMA < 18
※14超の持続上昇は早期CKDを疑う根拠
50代少し疲れ始めている
Stage 2Cre 1.6〜2.8SDMA 18〜2560〜70代本格的な老化が始まっている
Stage 3Cre 2.9〜5.0SDMA 26〜3880代かなり頑張っている腎臓
Stage 4Cre > 5.0SDMA > 3890代以上残り機能を大切に守る段階

「腎臓年齢60代です」と言われると、「じゃあまだ頑張れる、でも気をつけないといけないな」というイメージが持てます。数値より、今の状態が伝わりやすくなります。

「腎臓年齢50代で見つかった」と「腎臓年齢80代になってから見つかった」では、できることの幅が全然違います。

3. なぜ年4回も腎臓健診する必要があるの?

腎臓病の管理で最も大切なのは、「今日の数値」ではなく「数値の変化の流れ」です。

先月より0.1上がっても、半年かけてじわじわ上がっているのと、2週間で急上昇したのでは意味がまったく違います。半年に1回の検査では、その「流れ」が見えにくい。

ノア動物病院では7歳以上の猫に年4回(3〜4か月おき)の腎臓健診をお勧めしています。
毎回の結果をグラフ化して、一緒に「今どっちに向かっているか」を確認します。

4. ノア動物病院の腎臓健診でわかること

検査項目何がわかるかなぜ重要か
SDMA(早期腎機能指標)クレアチニンより早く腎機能低下を捉えるステージ1の段階での発見につながる
クレアチニン(Cre)腎臓のフィルター機能。ただし筋肉量の影響ありSDMAと組み合わせてより正確に評価
BUN(尿素窒素)腎臓が老廃物を排泄できているか食事内容・水分状態との組み合わせで解釈
リン(P)血中リン値。腎臓病の進行速度に直結当院では血中リン6.0 mg/dL未満を管理目標としています
カリウム(K)低カリウムは筋力低下や頸部腹屈の原因になり得ますCKDではStage 2〜3で比較的みられやすく、ステージにかかわらず定期的な確認が重要です
尿比重(USG)腎臓が尿を濃縮できているか薄い尿は腎機能低下のサイン。症状前に変化
UPC(尿タンパク比)タンパク尿は腎臓へのダメージを加速させる0.4を超えたら治療が必要
血圧(SBP)高血圧は腎臓・目・心臓を同時に傷める160 mmHg以上で降圧治療の適応
腎エコー(超音波)腎臓の大きさ・構造的な変化を確認血液検査に変化が出る前の段階で捕捉できることがある

検査の結果は毎回グラフ形式でお渡しし、「腎臓年齢」として説明します。「今の状態」と「前回からの変化」を一緒に確認してください。

5. 健診結果によって治療はどう変わる?

健診の結果によって、その子に合った管理プログラムをご提案しています。

プログラム対象主な内容
ライトケアStage 0〜1年2回腎臓重点健診・食事アドバイス・水分管理・LINEフォロー
スタンダードケアStage 2月1回 血液・尿モニタ・腎臓療法食管理・血圧管理
アドバンスケアStage 3月2回モニタ・点滴投薬設計・専任看護師フォロー
ライフサポートStage 4在宅皮下点滴指導・食欲QOL管理・緊急優先対応

「どこまで治療するか」は飼い主さんが選べる設計にしています。押しつけではなく、その子の状態と飼い主さんの希望を聞きながら一緒に決めていきます。

6. よくある質問

Q. 健診は予約が必要ですか?

A. はい、事前にご予約をお願いしています。腎臓健診はある程度の検査時間が必要なため、事前にご連絡の上ご来院ください。

Q. 健診の前日・当日に気をつけることはありますか?

A. 尿検査の精度を上げるために、当日の朝から食事を控えていただくとより正確な結果が得られる場合があります。ただし猫の状態によっては絶食が難しいこともありますので、来院時にスタッフにお伝えください。

Q. 7歳未満でも受けられますか?

A. もちろんです。若い猫でも遺伝的な要因や他の疾患から腎臓病になることがあります。気になることがあれば年齢を問わずご相談ください。

Q. 他院で腎臓病と診断されています。ノア動物病院でのセカンドオピニオンは可能ですか?

A. 可能です。これまでの検査結果・処方内容をお持ちいただければ、現在の状態と今後の管理についてご説明します。他院での治療を継続しながらご相談いただくことも歓迎しています。

まとめ

7歳という年齢は、「腎臓病が始まったかもしれない」ではなく「腎臓を長持ちさせる習慣を始める節目」です。

症状が出てから気づくのと、健診で早期に発見するのとでは、できることの選択肢がまったく違います。
「今は元気だから大丈夫」という段階だからこそ、今が始めどきです。

ノア動物病院では7歳以上の猫を対象に、年4回の腎臓健診を実施しています。
また、猫の慢性腎臓病について、下記ページではもっと詳しく解説しています。気になる方はぜひご覧ください。

ノア動物病院(山梨/東京・八王子)

猫ちゃんの慢性腎臓病について詳しく知る

ノア動物病院では、腎臓病と付き合っていくだけではなく「ならせない」ケアに力を入れています。
まずは猫ちゃんの慢性腎臓病について詳しくご説明した下記のページをご覧ください。

\ もっと詳しく知る /

猫の慢性腎臓病 完全ガイド
AUTHOR

ノア動物病院 代表/獣医師

林 文明